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38. カンジルの薦め [日々雑感『本日もまた混沌と』]

 AさんがBさんのことを語っても、それは、Bさんのことではない。Aさんは気づかないかも知れないけれど、実は、Bさんという鏡に映ったAさん自身の姿なのだ。 「ビートルズ入門」を読んでビートルズがわかるはずはないように、「フロイト入門」を読んでフロイトがわかった気になってはいけないように。新聞や雑誌やインターネットの中での書き込みもそうだ。褒め言葉も悪口も、うのみにしてはいけない。批評も評論も評伝もインタビュー記事も追悼記もそれらはすべて、書かれた人のことではなく、書いた人の作品なのだ。よく知っている分野については、「それは違う」と判断できるけれど、知らない分野については、つい「そうなのか」と信じがちだ。 美味しいお店や温泉紹介もあてにならない場合がある。たとえば、あなたの一番身近にいる親や兄弟や友だちが、あなたについて何か語った時、本当に当たっているだろうか。ましてや、見知らぬ人があなたのことをわかるわけがない。自分でさえ自分をわからないのに。 このことについて、「批評家は何を生み出しているのでしょうか」という歌まで僕は作ってしまった。しかし、まだ言い足りなくて繰り返している。「知る者は言わず、言う者は知らず」という老子の言葉で十分なのに。

                                                                                 *

 今回はいつもと一風変わった趣向?です。多少なり緊迫感?も味わっていただき、お楽しみいただけたら候。
 タイトルの “カンジル” ですが、べつに、缶の中に残った食物の汁とか、惜しくも亡くなられた漫画家 “ねこじる” さんの関係ではありません。あくまでFEELのカンジルであります。
 先ず初めに一言おことわりしておきたいと思います。ワタシには、ブログの或る読者の方1個人に向けて丁寧なお返事を書く能力が足りません。冒頭の文章は、歌手・早川義夫氏のHP内のコラムから勝手に抜粋させていただきました。ワタシが書く文章よりずっと解りやすくて、常日頃ワタシも思ったりしている事を、実に簡潔におっしゃられていると思ったので引用させていただきました。早川氏の書かれる通り、ワタシも又、ある方からの感情的な御意見や執拗な執着を “うのみ” にしてもいません。今回はそんな小さなハプニングよりも、この場をお借りして、常日頃感じて来た事の一端をワタシなりにお話したいと思います。
(尚、無断拝借という詐欺的行為のお詫びにと言っては何ですが、次回は是非とも氏の著作『たましいの場所』について、ワタシから勝手にレビューを書かせていただきたいと思っております。)

 さて「知る者は言わず、言う者は知らず」という老子の言葉ですが・・・ワタシも又、あーだこーだブツクサブツクサ呟いているのは、何も知らないからであります。何も、何一つ解っちゃあ居ないからであります。そんな事あ、解っちゃいます。
 唯、知らないから、解らないから、暗中模索の旅の途中に、あくまで自身のために一寸コトバというカタチにしてみている、だけであります。出してみて「ちがうかな?」とか「やっぱそうかな?」とか「まあいいか...」とか、まるで自分のウンコを観察(あっ、そうゆう趣味はありませんので!あ、違う趣味はあるかも知れませんが...)しているのと一緒な訳であります。読んで下さる皆様は、上記の早川氏のおっしゃられる「作品」という意味を、重々承知で「いちいち教えてもらんでも承知だわい!」といったオトナの方ばかりだと存じ上げます。否、期待しております。(ん、言い回しなんかへん?)
 ですから、こんなウンコも又、或る意味では作品なのです。どうぞ優しいお頭で、否、お心で御見守り下さい。
あまり心ない大騒ぎをされますと、お体に障るかと... そもそも意志が弱く、気分屋の躁鬱気質で、「ネコになりたい」等と平気で思っておるワタシなどは、直ぐにいじけてしまい、休眠してしまいます。「もりのくまさん」だって今は既に活発に動いている季節ですから、ワタシもまだまだ冬眠には早いのですから。

 とどのつまりは、シリアイになりたいならなりたい、仲良くしたいならしたい、誰もがもっとストレートにいくべきだと思います。各々違う様で皆似た様な処もありますが、似ている様で、やはり皆違うのです。人生は大いなる恥書きです。自分を開かずに何が始まると云うのでしょうか
 口頭であれ、筆記であれ、打ち込み文字であれ、ワタシが聞きたい知りたい出逢いたいのは、いつどんな時だって、アナタ自身の熱の入ったコトバです。「熱くなって!」とお願いしている訳じゃありません。これ以上取り乱されても困る、ってもんです。一見静かな、されど熱い熱ってのも、オトナのアナタなら経験済みでしょうが?未経験ですか?ワタシはそんな行為が欲しいのです。過剰な演出は要りません。
 カンジョウ的な御方とメールバトル?やり合う暇が有るくらいなら、ワタシゃギターをポロポロしてるか、酒でも呑みながら落書き書いたりDVD観たり、饅頭でも齧っておった方がいくらかマシってもんでございます。あ、そうそう、布団の中で縺れ合ったりも好きでございますが、何ぶん今は相手をしてくれる方が居ないものですから...あ、そうゆう話じゃありませんでしたね。失礼しました。
 情報の箇所の間違いは教えて下されば感謝いたしますが、当人の意識としましては、唯の情報提供のつもりではありませぬ。リアルタイムの情報提供やコメントなら、懸命に展開されている方が沢山おられるではないですか?当ブログなんざ「ワタシによるワタシの為の〜」でしかないのですからして。でありますからして、ワタシのコトバが何が言いたいか解りにくかろうが、長ったらしかろうが、思考にがんじがらめ(意味が判らんけどさ...)であろうが、「そんなの勝手だろうが!ホザけ、このアホンダラっ!」と思いつつも、気弱になってしまうのでした...。(なんか文章グチャグチャだね)
 それは至らないワタシのつたない文章ですから、寝かせても発酵し切らない未熟な点や塊も、多々あるやも知れません。しかし、そんなにアナタが短く解りやすい文章だけに触れていたいのなら、ワタシゃこう言いたくなってしまうのであります。
「電車内の吊り広告で週刊誌の見出しでも眺めて読んだ気になっていて下さい。見かけ倒しの刹那さん刹那君を相手に、過不足的に欲求不満の夜を彷徨っていて下さいネ。」(あ、いかん。取り乱してきたかも...  いいえ、乱したフリをしているだけです。)

 もとい、誰でも誰かを、何かを、頭で “解ろう” とするのが、(或る意味)多くの間違いの始まりだとワタシは常々思うのであります。
例えば、一枚の絵の前で、これは何が書いてあるだの、何でこれがココに書いてあるだのと、頭で理解しようと考えて絵を観ていたら、それはちっとも “楽しくはない” 生き方だと思いませんか?
ワタシは過去に何度か「これは何を描いてあるのですか?」とか「この絵は何を言いたいのでしょうか?」みたいな質問を受けた事があります。「お客様は神様であり悪魔でもある。」とかつて誰かが吐き捨てたコトバを聞いた時に「その通りだなあ。」と思えた冷めた処も元々持ち合わせておりましたので、そんな質問にいちいちムキにはなりませんでした。なりませんでしたが、相手の方によっては、ワタシは畏れ多くも次の様に話した記憶があります。
「ハテさて何を描こうとしたのでしょうか?よくは覚えておりません。ところでアナタは、何故この絵に多少なり関心を持たれたのでしょうか? 思うに、そこには明確な答えは無いと思うのです。アナタが今感じられた、それが今ここにおられますアナタのすべてではないのでしょうか。」
 全く生意気なワタシでございました。が、喜んで下さる希有な方もいらっしゃいました。大体の方は「何言ってんのコイツ?」って感じだったでしょうかね。当然食べてはいけなかったです。ハイ。
 そりゃワタシだって、初めにバックボーンや他方面からの情報ありきで余計に胸に染み入る作品に出逢ったという経験も、少なからずあります。まるで興味が無かった、むしろ或る意味で敬遠していたジャクソン・ポロックの絵画を、『ポロック(二人だけのアトリエ)』というエド・ハリス監督&主演の映画を観てからは、全然それまでと違った感覚を覚え、要は感動して画集まで買ってしまった様な、“単純バカ”な感動屋ですからして。併し然し、ここでヘコ理屈を述べている暇はございません。
 「じゃあ、どうすりゃいいのさ?」ハイ、答えは簡単です。“感じる” のです。唯、感じればいいのだと思います。いちいちその場で理路整然とした言語や何かに還元しなくても、アナタが其所で息をしている分だけ、たしかに何かを感じる “こゝろ” が有る筈です。自身が先ずソコと会話すべきではないでしょうか。ワタシはこれまでのジンセイで、もう争いは充分、懲り懲りなのです。そんな気分で居るのです。
 ここで喩え話を一つ。国や時代やすべてを超越して名曲として後世に残るであろうジョン・レノンの『イマジン』の“始まり”は、音的にはコードはCです。歌詞は「想像して」で始まります。しかしワタシはこう思うのです。この実はジョンとヨーコの合作でもあった歌『イマジン』自体の核心は、決して歌詞の中には書いてはないと思うのです。それこそは、アナタやワタシの “こゝろ” が  “感じる” こと、そのものだと思うのです。
 
 アナタは小説や詩のコトバを、辞書に載っている “言葉の意味” だけで味わってきたのですか? ならばアナタは「本は苦手」なんて平気で宣言しちゃってる人なんじゃないでしょうか? アナタは音楽を、コード理論や音符の展開やリズムの分析で味わってきたのですか? ならばアナタは楽譜に表せない、ライブならではの響きや、エモイワレヌ感覚に震えた経験がないのでしょうか?
 そうです。アナタの知っている情報のフルイにかけて、分析したり判断したり、そんな事アナタがしなくても、きっと何処かで評論を生業にしているコメンテーター達がやってくれている筈です。アナタは、アナタの、アナタだけの “こゝろ” って奴で、“感じる” 方が、ずっと楽しいです。
 きっとその方が、アナタが楽しいです。そしてワタシも、です。楽しさは波及します。静かな熱でも感染します。そうやって生きる楽しさを、何かしら繋げていくチャンスとして使わなければ、例えばこの様なインターネットも、道具としてワタシ達が使っている意味が無いのではないかと思うのです。あ、解りづらいですね?言い直します。ワタシはコトバも、ネットも、ギターも、絵の具も、鋸も、みんな道具として使いたいのです。使われたくは(振り回されたくは)ないのです。皆さんにも使われて(振り回されて)欲しくはないと思います。

 ワタシは自分のブログに対してのお願い、なんて意味で書いてはいないのです。こんな事を長々書けば、再び執着攻撃される可能性があるにも関わらず、結構意を決して書いているのであります。コイツ面倒臭い奴だなあ、と思われる事を承知で書いているのです。但し、シンプルなココロで向かってはいるつもりです。
 この社会の色んな場面にワタシなりに触れながら、過去通り過ぎながら、日頃「なんでかな〜」「寂しいのう〜」とか感じて来たその何かに対して、シンプルなスタンスで(乱暴に)物申しているーのであります。離れて暮らしているとはいえ、たった一人の我が娘が、これから、きっとワタシよりずっと長く、この世の中で生きてゆくのですから。ナサケナイワタシだって、いつだってそんな事も考えてしまうのです。ですから....ん〜何だか分かりませんが、とにかく書きたくなったんでした!
 そして先に書いた  “楽しい” とは、馬鹿みたいにぎゃあぎゃあ騒いだり、我を忘れてステージや、布団の中で、汗かきながら腰を振って踊っている時だけに得られる感覚とは違います。違うと思います。(一寸ここで笑って欲しいかな〜) 一瞬でも時を止めて、あんみつを味わうようなーそんな静かな楽しさも在る筈です。なんか変でしょうか?(あんみつなんてワタシも久しく食べてはいませんが、何かしらイロイロ入ってるって感じがしませんか?でもワタシはあんみつより、ところてんが大好きです。あ。そうゆう話じゃないですね。)まあ兎に角、そう思うんです。
  “感じる” っていっつも頂点までイかなくたっていいじゃないですか!? 色んな感じ方があるってもんで。

 アナタに告ぐ。各々方に告ぐ。そしてワタシ自身に告ぐー(あ、ココは拡声器を持ち出してるイメージだね) 水も、気温も、空の雲も、風の匂いも、花の色も、魚も、鳥も、音楽も、絵も、今生きている人のコトバも、亡くなった人の記憶もー みんな、みんな感じて下さい。“こゝろ” で。ひたすら。
 その方がシアワセです。楽しいです。感じた分だけ、この世界から争いが消える筈です。真面目にそう思います。   (あ、一寸疲れました。久しぶりに夜更かししちゃいました。もう辞めますね。)

                        *

 あ、ちなみにいつも読んで下さって優しいお言葉をかけて応援して下さる方には、この様な取り乱した無様な有り様をお魅せ?してしまい恐縮です。特に生身のワタシをよく知っている方には恥ずかしい限り。 “嫌な物には蓋をしてしまえ” セイシンで、ワタシ自身が “なんもかんも無視出来る器” であれば、それで済む話ではありました。併しそんな境地とは程遠いのであります。
 これもワタシのイタラナサでございます。楽しんでも居ます。解っています。いいえ、何も、何一つ解っちゃあ居ないのであります。 “知る者は言わず、言う者は知らず ” ー なんという....老子っ、その通り!

ワタシは知らないから、言ったり書いたり、もがいたりしてる
言っても、書いても、もがいても、何も知ることが出来ない。
毎度のことながら、知ったと思った処で不毛の砂漠に立ち尽くしている。
これも又、双子座のAB型の成せる業か...
己が探しているものが何だか知らない愚か者に、どうして知れる訳がない。


続けます。どうぞよろしく。


        (今夜の脳内ミュージック/JOE HENRY "Civilians" )

プレイス/自作イラスト(一部).jpg

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